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クラシック紹介

キラキラ星変奏曲♪ モーツァルト

誰もが知っているキラキラ星の歌。きらきら光る♪夜空の星よ♪、twinkle twinkle little star♪、もしくは、ABCの替え歌。そんなフレーズを物の見事に大変身させてしまったモーツァルトの素晴らしさは、筆舌に尽くし難いです。もちろん、天才作曲家である彼の本領は、たくさんの楽曲において証明されていますが、この誰もが知っている曲を一変させ、クラシックファンならずとも、多くのファンを作り出してしまう彼の才能には驚愕するばかりです。

この「キラキラ星」は元々はフランス民謡でシャンソンとして歌われていました。タイトルも「ああ、お母さん聞いて」という恋の歌で、1770年代にパリで大流行して、、この曲を元に変奏曲を多くの作曲家たちが作っていたと言われています。オーストリア生まれのモーツァルト自身も1778年にパリに旅行した際に、「キラキラ星変奏曲」を作っています。元のタイトルから訳した正式名称は「ああ、お母さん聞いてによる12の変奏曲」となります。

変奏曲ですから、「キラキラ星」がどんどん雰囲気を変えていき、最終的にには12回も変化していきます。あのシンプルな音が、どんどん煌びやかに輝きだしていきます。1分を迎える前に突然、曲調が速くなっていくところは、何度聞いても、何度弾いても高揚感を覚えます。トータル12分あるこの曲は、どんどん難しくなっていきますが、第2第4の変化あたりまで弾けると楽しいのではないかと思います。

そもそも、この曲は演奏会用として作られたものではなく、弟子の練習用としてモーツァルトが作ったと言われています。わかりやすいメロディーラインで、練習にはうってつけの曲だと思われますが、やさしいのは最初の方だけですので、最後まで弾くにはそれ相応の練習と覚悟が必要になるかもしれません。ただ、どんどん雰囲気が変わっていく曲なので、弾いていて楽しいと思いますし(モーツァルトの弟子の気分を味わえる?)、友達にお披露目しても喜ばれると思います。

まだ、聞いたことのない方、弾いたことのない方に、ぜひおすすめしたい一曲です。

作成者: あや先生

東京都江戸川区でピアノ教室をしています。子供たちが楽しみながら上達することをモットーにしています。子供たちひとりひとりに合わせてレッスンができるよう工夫しています。このサイトでは、音楽に関心を持ってもらえるような記事や日々のレッスンの中での感想などを書いています。